国際研究拠点形成支援:情報×物理研究会

Asia/Tokyo
Description

国際研究拠点形成支援:情報×物理

戦略的研究推進事業(国際研究拠点形成支援)「極限環境の物理と情報学の共創による国際研究協力の推進 」主催
国際研究拠点形成支援:情報×物理 研究会

国際研究拠点形成支援:情報×物理(1)

  • 日時:2026年2月6日(金)12時00分〜17時00分
  • 場所:学術情報総合センター 1F 文化交流室

国際研究拠点形成支援:情報×物理(2)

  • 日時:2026年2月10日(火)12時00分〜18時00分
  • 場所:理学G棟 1F サイエンスホール

情報×物理研究会(1)

2/6 13:15 - 学情1F文化交流室(杉本キャンパス)

13:15 - 13:20  はじめに NITEP所長

13:20 - 14:10 (35+15)
 情報「深層学習が拓く学際的研究の可能性」
 坂上真寛氏(大阪府立大学)

-- 休憩5分 --

14:15 - 15:05 (35+15)
 情報×電波天文「深層学習を用いた赤外線リング構造の検出と解析」
 西本晋平氏(大阪公立大学)

情報×物理研究会(2)

2/10 13:15 - 理学研究科 杉本サイエンスホール(杉本キャンパス)

13:15 - 14:05
 情報×物理「Interdisciplinary Machine Learning for Fundamental Sciences」 Vinicius Mikuni (名古屋大学KMI)

-- 休憩(5min) --

14:10 - 15:00
 情報×重力波「Attention map を用いた重力波源パラ メーター推定の信頼性の向上」伊藤洋介氏(大阪公立大学)

-- 休憩(5min) --

15:05 - 15:55
 情報×宇宙線「機械学習 x 最高エネルギー宇宙線観測」荻尾彰一氏(東京大学 宇宙線研究所)

15:15 - 16:30  全体議論、まとめ NITEP所長


講演アブストラクト

「情報」坂上氏

ここ十数年で深層学習は目覚ましい発展を遂げ, 今では情報学の枠を超えて自然科学から人文社会科学に至るまで, 広範な学問分野に変革をもたらしている. これは, 私たちが世界を理解する手法そのものが変わりつつあることを示唆している. 本講演では深層学習を単なる '便利なツール' としてではなく, 異なる学問分野を繋ぐ '触媒' として捉え直し, その可能性を探る. 基礎となるアーキテクチャの解説から最先端の応用事例まで, 学際的研究の現場で何が起きているのかを概観し, 次世代の研究者が目指すべき協働の在り方について展望する.

「情報×電波天文」 西本氏

銀河には、大質量星(太陽の8倍以上の質量を持つ星)の誕生や活動によって形成される「Spitzer bubble」と呼ばれる泡状構造が無数に存在する。これらの構造は星形成や銀河進化を理解する重要な手がかりであるが、従来は研究者が赤外線画像を目視で確認してカタログを作成しており、年単位の時間を要していた。
本研究では、畳み込みニューラルネットワークを用いて泡状構造を自動検出するモデルを開発した。NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡による波長8μmおよび24μmの赤外線データで学習したモデルは、天の川銀河において3,006個の泡状構造を検出し、そのうち1,413個は新規発見である。従来数年を要していた作業がわずか数時間で完了し、検出精度も97%を達成した。
さらに本モデルを大マゼラン雲やNGC 628といった系外銀河に適用し、それぞれ多数の泡状構造を新たに検出することに成功した。加えて、超新星爆発によって形成されたと考えられる大規模な泡状構造の検出にも応用可能であることを示した。本手法により、James Webb宇宙望遠鏡などによる大量の観測データを統一的な基準で効率的に解析することが可能となる。

また、検出した泡状構造の物理的性質を電波観測データを用いて解析する上で、従来の解析手法と深層学習を用いることにより、新たな物理的性質の解明を試みている。

その他、我々の研究グループにおける深層学習の応用事例についても紹介する。

「情報×物理」Mikuni氏

The past decade was marked by an exponential increase in the availability of experimental data in high energy physics, nuclear physics, and astrophysics, leading to unprecedented advances in our understanding of nature. However, indirect evidence for new physics processes, such as the existence of dark matter, motivates the development of new methodologies to scrutinize the data in the search for new scientific discoveries. In this talk, I will introduce different applications of how artificial intelligence (AI) has been transformative in the way to analyse data from collider experiments and how these tools can be used to accelerate discovery in other fields of science. These include the development of fast simulation routines, high-dimensional deconvolution algorithms, and alternative ways to search new particle interactions. I will discuss future directions and potential synergies with other fields in the physical sciences.

「情報×重力波」伊藤氏

(in preparation)

「情報×宇宙線」荻尾氏

最高エネルギー宇宙線の起源解明において、一次粒子の原子核種を特定することは本質的に重要である。原子核種は磁場中での偏向や
大気シャワーの発達に強く影響し、到来方向異方性の解釈や起源天体探索の成否を左右する。
本講演では、Telescope Array(TA)実験および Pierre Auger 実験の観測結果を背景として、原子核種決定の重要性を概観する。
TA 実験や Auger 実験では、最高エネルギー宇宙線が特定の天体と関係している可能性が示唆されている。
しかし、一次粒子が陽子か重い原子核かによって磁場偏向の程度は大きく異なり、起源探査には原子核種に関する定量的情報が不可欠である。
近年、この課題に対して機械学習を用いた原子核種推定手法が注目されている。本講演では、地表検出器の観測情報を入力とし、
シャワー発達の特徴を統合的に解析する機械学習手法の基本的な考え方を紹介し、あわせて、実際に開発・適用されている具体的な解析例を示し、
従来手法との比較、得られる精度、そして起源研究へのインパクトについて議論する。

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