教室談話会/第25回 NITEP談話会

Asia/Tokyo
Description

以下の日程で、新任教員による談話会・NITEPセミナー(第3回)が
行われます。


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【第3回:10月31日(月) 16:45- 18:25 (ハイブリッド開催)】

1. 藤井 俊博 氏 40(+10)

題目  : 『宇宙線学』の発展へ向けて
概要  :
宇宙線の研究は、宇宙空間における激烈な天体物理現象との関わりは然ることながら、素粒子と物質とのあらゆる相互作用の標本を見せてくれることから原子核物理学とも関わりが深く、素粒子物理学においては加速器未到達エネルギーでの先駆的な研究の役割を担っている。また、宇宙線観測を利用することで、過去1000年以上の太陽活動の履歴、銀河系内外の磁場強度および構造、雷雲に伴う物理現象も識ることができ、太陽・地球物理学においても有用な手段のひとつとなっている。さらに近年では、火山やピラミッドの透視、原子炉の摩耗状態の把握、断層の存否の確認など、宇宙線の応用分野も著しい成長を遂げている。
本講演では、日本の宇宙線研究の生みの親とも言える小田稔氏が、1972年に思い描いた先見の明に溢れる『宇宙線学』を懐古し、2022年現在の最新成果、特に最高エネルギー領域の宇宙線観測を中心に検証する。そして、今後の展望や近隣分野との共創と融合の可能性を検討することで、宇宙線研究を大きく変革・転換させる潜在性を議論したい。


2. 吉野 裕高 氏 40(+10)

題目  : 重力場の物理について
概要  :
私はこれまでブラックホールの強重力場でおこる現象を研究してきました。
今回の講演の前半では自己紹介も兼ねて、私が重力研究を巡る状況をどのよ
うに見てアプローチしてきたか、また今後どのような問題に取り組んでみた
いかを説明します。後半では、最近あげた成果のなかからひとつトピックを
とりあげて説明します(今のところブラックホール磁気圏における高周波重
力波の生成にするつもりです)。

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