NITEP談話会

教室談話会/第27回NITEP談話会

Asia/Tokyo
Description

題目:「量子気体顕微鏡を用いた物性研究」
講師:福原武先生(理研 量子多体ダイナミクス研究チーム チームリーダー)
https://researchmap.jp/takeshi_fukuhara
日時:12/6(火) 16:30-
場所:杉本キャンパス理学部会議室(E108)

概要:
 極低温まで冷却された原子気体は、光の定在波で形成された周期的なポテンシャルに捕獲することができる。この系は固体(周期的な結晶格子中の電子)との類似性から光格子と呼ばれ、物性研究の新たな舞台として注目を集めている。「量子気体顕微鏡」は光格子実験において非常に強力な技術であり、原子気体の空間分布や量子相関を単一原子・単一格子レベルで測定することを可能にした。この技術によって、従来の凝縮系実験では困難であった物理にアクセスできるようになった。
 本発表では、極低温原子・光格子の実験について概説し、量子気体顕微鏡を用いることで実現された研究について紹介する。最近、我々は量子気体顕微鏡を三角型の光格子に拡張することに成功している。三角光格子を用いた量子フラストレート磁性体の研究の現在の取り組みについても紹介する。