第7回関西核多体セミナー

Asia/Tokyo
Description

第7回関西核多体セミナーのお知らせ

  • 日時:2024年11月7日(木) 15:30
  • 場所:大阪公立大学文化交流センター・ホール
    〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目2−2−600 大阪駅前第2ビル6階
  • https://www.omu.ac.jp/bunkakouryu-center/
  • 講演者:堀越宗一 (大阪公立大)
  • 題目:冷却Dy原子を用いた人工原子核への挑戦
  • 概要:JST-ERATO関口三体核力プロジェクトの冷却原子班では、冷却フェルミ原子を核子、外部ポテンシャルを原子核の殻ポテンシャルに対応させることで、原子核内の核子系に類似した量子系、「人工原子核」を実現しその物性を調査することを目指しています。本セミナーでは、冷却原子班の研究目標について紹介するとともに、関連する殻ポテンシャル内での少数冷却原子の実験に関する先行研究についてもお話しします。先行研究では、二次元調和ポテンシャル内に最大12個のフェルミ粒子を確定的に準備し、その波動関数、粒子間の相互作用、クラスター形成、集団励起、さらには対形成による超流動状態の前駆過程などを観測しています。セミナーでは、これらの研究成果に加えて、原子核と冷却原子系の共通点や相違点、今後の研究の方向性についても議論を深めていきたいと考えています。原子核物理の観点からのご指摘やご意見を頂ければ幸いです。

 

「関西核多体セミナー」とは

原子の内部に小さく存在する原子核は、陽子や中性子と総称される核子からなる多体系である。この核子の多体系である原子核の構造を明らかにすることが、核子多体の物理学である。核子多体の物理学は、それ自体が量子力学的な重要性を持つと同時に、「我々の身の回りに存在する元素が、宇宙のどのような環境において作られたのか」と言った根源的な問題とも密接に関連している。核子多体系である原子核は、最近ではがん治療などの応用面でも注目を集めている。

本「関西核多体セミナー」は、大阪公立大、京都大、大阪大などの関西地区の大学において第一線で活躍する当該分野の理論の研究者が中心となり、企画するものである。毎回セミナー形式で研究成果の発表を行い、その後、十分な時間を自由な意見交換にあて、インフォーマルな議論を活発に行うことで、当該研究分野の活性化と将来の展望を切り拓くことを目的とするものである。

具体的に議論すべき物理学の内容としては、現在稼働中の理化学研究所・RIBFや大阪大RCNPなどの国内の加速器実験施設や国外の実験施設から提供される、不安定核・超重核・高励起状態・高スピン状態などのエキゾチックな原子核に関する数多く問題に対して、理論面からいかに迫っていくべきか、などが挙げられる。

過去の開催

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